チタン結婚指輪個有のカラーリングを意匠に活かす開発研究:材料劣化防止膜とは

チタンの色はどこから来ているのでしょう

チタンの表面、金属の界面には酸素イオンがあります。チタンの表面には、不動態膜≒金属材料劣化防止膜が自然に作られる性質があります。Ti表面の酸化は、ミクロの世界では結晶粒界を持つ魚鱗状の被膜が層状に成長し、厚膜を形成します。その膜の厚みの違いによって反射が変わり、青に見えたりレインボーに変化して目に映っています。

チタンリング レインボー

チタンと酸素イオンの化学変化による色の不思議をアクセサリー加工に活かす実例。
着色でないメタル本来のカラーを研究し、彫金に取り入れます。いわゆる銀色と広く呼ばれる金属全般には、実は色々な発色があり、 反射によりさまざまな色彩を放ちます。

そらの虹の色VSチタンリングのレインボー

色の順番が違うように見えるのですが、共通点があります。それは青という色が一番屈折し易い、現れやすいという点にあります。

青が現れやすい波長だから空が青い、チタンリングも青が加工し易い

チタンレインボーはプロドット工房の独自の技術により開発された色です。加工が安易なのはチタンブルー。そしてとてもレアなのがダークレインボーです。ダークレインボーはプロドットしか出せない特殊な色です。最も代表的なチタンリングの色といえば青ですが、これは空の青のように、技術的に発色し易いという点もあります。

チタンの色の正体は光を屈折させる酸化被膜

光はさまざまな長さの異なる波長をもっている光が束になっていて、人の目に見える波長の中でも、波長の短い光線が反射した時に青く見えています。

目に対し青を反射させてくる波長の短い光が散乱してくると青い空とか青い海、青い地球と認識できる、波長の長い光であれば目には赤い空として認識されるとも考えられると思います。チタンの表面に生成する酸化被膜によって反射する光も、青く反射を返す面とマゼンダを反射して返してくる面、それは酸化被膜の屈折させる面の違いからです。シャボン玉にも似ています。つまりチタンの表層に青い塗料のような物質が乗っているということではありません。光を反射させる膜ができているだけです。


ご使用により反射面にダメージが与えられなければ永久に色落ちはありません。お客様の体質の違いや汗により色落ちするということは起こっておりません。
また、温泉の硫黄の成分にも反応せず、海水の塩分、汗のPh、中性洗剤にも変色や色落ちはいたしません。太陽光の紫外線によって退色されることもありませんし、漂白剤によって脱色されることも決してありません。

  • 金属の色とは

  • それぞれの金属にも固有の色があります。
  • ステンレス
  • チタン
  • シルバー
  • プラチナ

どれも銀色のような無色のような金属色で、単体で見ても見分けられません。
その中でもチタンは、化学処理により、皮膜による色加工が可能なマテリアルです。

チタンレインボーリング

内側がチタンレインボー/外側がダークレインボーカラー


金属の表面に色素が着色されるのではなく、金属表面が化学変化して透明な膜を張り、可視光を散乱させて発色する干渉色です。

チタンのレインボーリング

レインボウと言われる7色のスペクトルは赤、橙、黄、緑、青、藍、紫のように、連続した色の変化の帯です。<波長が長い>赤→橙→黄→緑→青→藍→紫<波長が短い>
光を分光器に通すと、光の波長により、屈折率が異なり、色の違いとして目に映ります。

チタンの表層の色は、この7色の順番と少し違います。
黄→橙→赤紫→紫→藍→青→水色→檸檬→マゼンダ→緑の順となります。

チタンリングの表面の不働態皮膜は、光のスペクトルのうち、青以外の色をすべて吸収した場合、青い光を反射してそれが網膜に到達して認識できる青となります。
チタンの表層が、光の屈折率を7色に変え、レインボーとして、目に映るしくみです。

日本では虹は七色とされていますが、ほかの国の多くは、虹は5色または6色としています。